市川正美 彫金展
燕市産業資料館で開催されている 市川正美彫金展を観賞しました。
市川さんは旧分水町の彫金作家、同じ団塊世代の23年生まれです。
人間的にも立派で学ぶ所も多く…、親しくさせてもらっています。
毎年6月の凌雲会書道展には 鑑賞してもらっています。
「布目象嵌華文鉄箱」の作品より
鉄で箱を造り、市川さんの家の近くに咲く桜や大文字草の花が流れに浮かぶ、春や秋の情景を、金、青金(金と銀の合金)、プラチナを使い布目象嵌で表現した作品です。
豊かな感性と卓越した技術と評された素晴しい作品です。
* 07年の新潟日報の記事より⇒微細さ生み出す確かな技術
市川正美の「布目象嵌華文鉄箱」はかみそりのようなのみを用いて、細かく表面を刻み金属の色をつけていく技法で、織物の目のような仕上がりを見せることからこの名がついた。
本作では写実的な桜の情景と意匠化された水面(みなも)の様子が個々に呼応し絶妙に調和している。
少しの誤差でも全体を破綻させてしまう難しい文様だが、高度な技術で克服し、派手さはないものの、微細で情感豊かな表現は見るものの心に染み渡っていくようでもある。
* 先日の新潟日報の記事より
技術と感性が要求される世界にあって、丁寧に仕上げられた作品は、ふるさとの誇れる工芸作品である。
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